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18世紀の天使
今日もお店をオープンしています。初日二日目と駆けつけていただいたお客様もひと段落して今日はゆったり店番をしています。
お近くにいらした際には是非お立ち寄りくださいませ。

今日は18世紀の終わり頃天使の描かれたお皿をご紹介します。
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天使が可愛い目をしていないのは、18世紀の特徴だと文献で読んだことがあります。
理由は、目が可愛いと心を奪われてしまうからだとか。。
図書館で読んだのでどの本だったのか、、うろ覚えで恥ずかしいですが、なるほど厳つい目をした天使です。
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裏に窯印がないことから詳細はわかりませんが、質感や絵の特徴から18世紀末頃にPARIS窯(以下、パリ窯)で製造されたものと思われます。パリ窯は、セーブル窯が18世紀に創業し上質な磁器の製造を実現した後、パリやその周辺に出来た陶磁器の窯元のことで、それらの総称としてパリ窯と呼んでいます。
18世紀から19世紀のパリ窯の製品の多くには窯印がなく、このため、まとめてパリ窯と呼ばれるようになったそうです。
窯印がないと二級品のように思われるかもしれませんが、おそらく、当時磁器を買えるような大金持ちには窯印などさして重要ではなかったのでしょう。私の経験の中でも窯印がなくとも、えもいわれぬ美しい品を何度となく手にしたことがあります。そして私はそれをこの天使のように商品として時々扱っています。
刻印がないのは欠陥と思うかもしれませんが、刻印やブランドに頼らず、ご自分の目利きで美しいと感動するものを楽しまれることを私はお勧めします。
そしてこのお皿は、まぎれもなくセーブルスタイルです。といっても偽物を作ろうとしたのではなくセーブルの陶磁器にあこがれて習作を作ったという感じの品物です。ですから偽物のセーブルの刻印はありません。
器のできばえは、表が大変美しいのに対し裏は荒いです。
磁器がまだ上手く作れなかったのだと思うと、作陶の情熱を感じ、心がちょっと熱くなります。
絵は卓越していて、力づよく緻密です。
絵、淡いピンクを効かせた色使い、金の入れ方、フランスらしいエレガンスを感じます。明るいブルーが心にしみるように美しいですね。
お値段は頑張ってかなりリーズナブルにしているつもりですが、安くはありません。
でもコレ!と思えば是非お手にとってご覧にいらして下さい。
お待ちしております!

L’ange de la maison
プレオープン
日程:
10月28日㈪~11月2日㈯
所在地:
東京都港区南麻布5丁目15−1
SHINGENJAPON(美容室) 2階

営業時間:
10時~16時まで



by leangedelamaison | 2019-11-01 11:08
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